2012年06月25日
<介護保険>生保の新商品相次ぐ。税控除が追い風に
<介護保険>生保の新商品相次ぐ 税控除が追い風に
(毎日新聞 6月13日(水)21時17分配信)
生命保険各社が介護保険の新商品を相次ぎ発売している。急速な高齢化社会の進展とともに、介護保険は以前から注目されていたが、「今までヒット商品が出なかった分野」(大手生保)だった。今年1月から生命保険料控除制度の改正で、介護医療分野の保険料控除が新設された追い風もあり、各社とも契約者のニーズに合ったヒット商品を狙っている。
朝日生命保険、富士生命保険は4月に介護保険の新商品を発売。明治安田生命保険も12年度上半期中に発売する計画だ。
新商品投入が相次いでいる背景には、生命保険料の税控除制度の改正がある。今年1月から介護医療分野の保険料が4万円を上限に所得控除の対象になり、加入者の税負担が軽くなった。大手生保担当者は「民間の自助努力を促す国からのメッセージで、チャンスととらえている」と話す。
朝日生命の介護終身年金保険の新商品の特徴は公的介護保険制度に完全連動していること。業界で初めて要介護認定1でも介護年金を受け取ることができるようにした。公的保険制度の1割の本人負担部分を同社の介護年金でほぼカバーできるのが売りで、50代以上の「シルバー世代」の加入割合が高く、発売2カ月で契約件数は約1万件と出足は好調。富士生命も公的制度連動型で要介護4以上の認定で最高1000万円の一時金が支払われる。
住友生命保険は控除制度の改正前の昨年3月に新商品を投入。介護分野に注力し、11年度の営業職員による新契約販売件数に占める介護保険商品の割合は半数近い45.7%にのぼる。
公的介護保険制度は00年4月にスタート。保険各社は相次いで介護保険商品を投入したが、当初は契約者の介護への認識が死亡保障などに比べ薄く、さらに「介護データが少なく、将来の介護期間の長期化を懸念し、保険料を高めに設定せざるを得なかった」(大手生保)こともあり、契約者のニーズをつかみきれなかった。だが、制度開始から10年以上が経過したことで「データの蓄積でリスク管理が進み、保険料を下げることができた」(朝日生命商品開発ユニット)という。
厚生労働省によると01年3月末に約256万人だった要介護・要支援認定者数は10年3月末には約485万人で2倍近くに増加。生命保険文化センターの調査(09年)では国内での生命保険の世帯加入率は90.3%にのぼる一方、介護保険(かんぽ生命を除く)の世帯加入率は13.7%にとどまることから、各社とも新商品の開発に力を入れている。【葛西大博】

(毎日新聞 6月13日(水)21時17分配信)
生命保険各社が介護保険の新商品を相次ぎ発売している。急速な高齢化社会の進展とともに、介護保険は以前から注目されていたが、「今までヒット商品が出なかった分野」(大手生保)だった。今年1月から生命保険料控除制度の改正で、介護医療分野の保険料控除が新設された追い風もあり、各社とも契約者のニーズに合ったヒット商品を狙っている。
朝日生命保険、富士生命保険は4月に介護保険の新商品を発売。明治安田生命保険も12年度上半期中に発売する計画だ。
新商品投入が相次いでいる背景には、生命保険料の税控除制度の改正がある。今年1月から介護医療分野の保険料が4万円を上限に所得控除の対象になり、加入者の税負担が軽くなった。大手生保担当者は「民間の自助努力を促す国からのメッセージで、チャンスととらえている」と話す。
朝日生命の介護終身年金保険の新商品の特徴は公的介護保険制度に完全連動していること。業界で初めて要介護認定1でも介護年金を受け取ることができるようにした。公的保険制度の1割の本人負担部分を同社の介護年金でほぼカバーできるのが売りで、50代以上の「シルバー世代」の加入割合が高く、発売2カ月で契約件数は約1万件と出足は好調。富士生命も公的制度連動型で要介護4以上の認定で最高1000万円の一時金が支払われる。
住友生命保険は控除制度の改正前の昨年3月に新商品を投入。介護分野に注力し、11年度の営業職員による新契約販売件数に占める介護保険商品の割合は半数近い45.7%にのぼる。
公的介護保険制度は00年4月にスタート。保険各社は相次いで介護保険商品を投入したが、当初は契約者の介護への認識が死亡保障などに比べ薄く、さらに「介護データが少なく、将来の介護期間の長期化を懸念し、保険料を高めに設定せざるを得なかった」(大手生保)こともあり、契約者のニーズをつかみきれなかった。だが、制度開始から10年以上が経過したことで「データの蓄積でリスク管理が進み、保険料を下げることができた」(朝日生命商品開発ユニット)という。
厚生労働省によると01年3月末に約256万人だった要介護・要支援認定者数は10年3月末には約485万人で2倍近くに増加。生命保険文化センターの調査(09年)では国内での生命保険の世帯加入率は90.3%にのぼる一方、介護保険(かんぽ生命を除く)の世帯加入率は13.7%にとどまることから、各社とも新商品の開発に力を入れている。【葛西大博】

Posted by ふくえん at 13:03│Comments(0)
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