医療・介護の最先端ロボットを紹介-
『医療・介護の最先端ロボットを紹介- 東京都内で展示会開幕 』
(キャリアブレイン 2012年10月17日 20:45 )
医療・介護関連などの最先端ロボットを集めた展示会
「Japan Robot Week」(主催=経済産業省、NEDO国際ロボットフォーラムなど)が17日、東京国際展示場で開幕し、ロボットに関する研究・開発や将来像をテーマにしたフォーラムや、歩行・生活支援などの分野で創意工夫を凝らした先端技術が紹介された。展示会は19日まで開かれる。
介護者の負担軽減を目指して開発されたベッドと車いすが合体した「ロボテックベッド」(17日、東京都内)
17日に行われた専門家によるフォーラムでは、パナソニックロボット技術開発グループの本田幸夫・グループマネージャーが、
「超高齢化社会を元気にする生活支援サービスロボット事業」と題して講演。「
高齢化が問題ではなく、高齢者や障害者、老若男女すべての人たちが、元気に生き生き活躍できていないのが問題」と指摘した上で、「ロボット技術で、高齢者の知恵や経験を再活用し、経済成長につなげる」と述べ、健康・介護ビジネスなどの成長分野への投資が重要と訴えた。
会場内の展示で特に注目を集めていたのは、
ベッドと車いすが合体した「ロボテックベッド」(パナソニック)。
要介護者の移乗作業をすることなく、そのまま車いすでどこへでも行けるのが特徴で、担当者は「介護者はこれまで2人がかりで行っていた移乗作業から開放され、腰痛を防ぐなど負担軽減につながる」と胸を張る。現在、国立障害者リハビリテーションセンターとの共同研究が行われており、集まったヒヤリハット事例や改善点などを反映させ、製品化を目指すという。
このほか、歩行を補助するロボットスーツや、寝たきり状態の要介護者や身障者、入院患者らの頭髪を洗う支援システム、車いすの要介護者がベッドに移乗するのをサポートする器材などに人だかりができていた。
医療関連では、
抗がん剤を調整する注射薬混合アシストロボットをはじめ、カテーテルを押し当てた時の感覚を体感できるシリコーンゴム製の左心房再現モデルや、睡眠時無呼吸症候群の軽減を図る枕などが展示され、医療関係者らが「どのような効果があるのか」「医療現場で使ってみたい」などと興味を示していた。【新井哉】
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