【機器再生物語⑤】点検など考えればリースも
施設でも介護保険レンタル対応は悲願ですね
(福祉新聞 2015年03月24日)
【機器再生物語⑤】点検など考えればリースも
http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/8484
福祉機器のメンテナンスに力を入れている東京都日の出町の特別養護老人ホーム「ひのでホーム」(定員200人)では、車いすが壊れてもそのまま捨てずに使える部品をすべて保管している。「
同じ車いすが2台ダメになったら1台は再生させられる」とリハビリ課マネジャーの森谷陽一さんは語る。
同施設が車いすの再生に力を注ぐのは、
調整機能付きとティルト・リクライニング(TR)型の整備を進めているからだ。
現在、調整機能付き57台、TR型47台を保有するが、どちらも高価なため標準型のように使い捨てできない。14年前に買った海外のTR型の部品が壊れたときもメーカーに探してもらい、新潟県で見つけた同じ機種の中古部品を送ってもらい修理した。
そんなノウハウがある同施設で進めているのが車いすなどのリース契約だ。壊れたり、汚れたりしたら、専門知識・技術を持つ福祉用具貸与事業者が点検・修理してくれるからだ。
5年リースの調整機能付き車いすは、契約期間内に無料でブレーキレバーとタイヤ交換が行われる。体圧分散型マットレスは6種類使っているが、そのうち2種類を5年リース。毎年1回丸洗いされるので清潔を維持できる。「古いマットは廃棄し、リースに切り替えている。購入するより割高だが、メンテナンス代などを考えれば差はない」という。
「施設で修理した機器で事故が起きた場合、製造物責任法により修理した人の責任が問われる。リースの方が安心だし、貸与事業者がすぐに対応してくれるので良い。施設も介護保険制度でレンタル、リースできるようにしてほしい」という森谷さん。
施設が安全・安心な機器を使える仕組みがもっと考えられて良いだろう。
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